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CHOCOLATE POWER!!!

大昔チョコレートは病気の治療薬・不老長寿の秘薬でした。

ヨーロッパ人で最初にカカオ豆に出会ったのは、アメリカ大陸を発見したコロンブスですが、 カカオの貴重な価値を見出しヨーロッパへ持ち帰ったのは、アステカを征服したスペイン 人のフェルナンド・コルテスです 。コルテスは、カカオ豆が自軍の兵士達の疲労回復や 病気・けがの治療に有効であることを知り、スペイン国王に秘薬として献上したといいます。

ヨーロッパにカカオ豆が渡る前の中米では、カカオに薬草を混ぜて歯痛、のどの炎症 、胃腸病、解熱、毒消し等に使われていたこともあり、中世ヨーロッパでは、「アステカの 不老長寿の秘薬」といったイメージと相まって、かなり人気がありました。 日本には18世紀後半の長崎にチョコレートが伝わったという記録があり、商品として 加工・販売されたのは、明治10年のことで、当時の新聞広告には「西洋菓子・猪古令糖」 とあります。


明らかになるチョコレートの健康効果

医学的に注目の「カカオ・ポリフェノール」
日本人の死亡原因の第一位はがん で、次いで心臓病脳卒中 の順となっています。これらの病気の発生に関与しているのが活性酸素 。そこでこの活性酸素の害を防ぐ抗酸化物質 が注目されているのです。抗酸化物質にはビタミンA、C、Eなどビタミン類のほか、βカロチン、カロテノイド類、ポリフェノール類などが ありますが、中でも抗酸化作用が最も強いと注目されているのがポリフェノール です。ポリフェノール は豆類に多く含まれていることは以前から知られていましたが、 チョコレートの原料であるカカオ豆にも多く含まれており、日本食品分析センターの調べに よると、緑茶100cc中には0.1g、赤ワイン100cc中0.3gだったのに対しチョコレート100g 中には、なんと0.8gも含まれているのです。


1) 動脈硬化の予防作用、コレステロールを下げる作用
心臓病や脳卒中の原因である動脈硬化 は、活性酸素という酸化作用の強い酸素によって 酸化された 悪玉(LDL)コレステロールが動脈の内壁に沈着し、動脈壁が脆くなって起こります。 カカオ・ポリフェノールには、悪玉コレステロールの酸化を防ぎ、動脈硬化の進行を抑える ことが動物による実験や人への試験で明らかになっています。また、カカオ豆で作られる チョコレートには、コレステロールの過剰な生成を抑える効果のあることが脂肪栄養学の 世界的権威であるアメリカのクリチェフスキー博士によって確かめられています。 さらに、同博士は板チョコとスナック菓子を人に与えたところ、板チョコのほうが明らかに 悪玉コレステロールを減らすことを証明しています。国内の研究でも、カカオ・ポリフェノール には、悪玉コレステロールの動脈壁沈着を防ぐ効果のあることがわかっています。

2) がんの発生を抑制する作用
チョコを沢山食べる国には胃がんが少ない。 がんの発生メカニズムにはまだ不明なところが多々残されていますが、まず変異原物質が 細胞のDNAに突然変異を起し、次いで促進物質ががん化した細胞を活性化することによって がんが発生すると考えられています。しかし、試験管内に変異原物質と同時にカカオ・ポリフェノール を加えたところ、細胞DNAの突然変異が抑制されることが確かめられました。また、胃がん による死亡者数とチョコレートの年間消費量とは逆の相関関係にあるとされています。たとえば、 年間消費量の最も多いスイス人は年間9.5キロ、日本人は年間1.7キロで6倍の違いがあり、 スイス人の胃がんによる死亡者数は日本人の1/4です。



胃癌による10万人当たり年間死亡者数(人)
01020304050
日本
中国
ドイツ
スイス
アメリカ
0246810
チョコレートの年間1人当たり消費量(Kg)
胃癌による死亡者チョコレートの消費量



3) アレルギーやリウマチにも効果大
アレルギーリウマチ は免疫の過剰反応によるとされています。本来なら病原菌やウイルスなどを 排除するための免疫細胞が、顆粒やヒスタミンなどの炎症物質を放出することによって起こると 考えられていますが、ボランティアの人に板チョコを食べてもらい、免疫細胞の1つである 好酸球の顆粒やヒスタミンの放出を調べたところ、チョコレートを食べた1時間後にいずれも 著しく減少しました。


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