(株)和光並木通り売場(旧服部別館)解体
中央区銀座4-3 /1938年頃竣工 /設計: 清水組 /RC造4階
銀座4丁目に建つ服部時計店ビル(現: 和光)は、単に銀座の象徴であるだけでなく、東京のランドマークのなかでも筆頭と言ってもいい名建築として全国に知られています。しかし、そのすぐ裏手の並木通り沿いに、服部時計店のオフィスとして1930年代に建てられたもうひとつのビルがあることは、ある文献を見るまで自分自身も全く知りませんでした。
(株)和光はそもそも戦後間もない昭和22(1947)年、服部時計店(現: セイコー株式会社)の販売部門が分かれてできた会社。このビルは現在は和光の並木通り売場となり、輸入家具等を扱っているようです。
しかし、建設当初このビルは店鋪用途を想定せず、純然たるオフィスビルでした。竣工当時の写真を見ると確かにかなり素っ気なく、戦前洋風建築らしい装飾性は微塵も見られません。なんと外壁にタイルさえ貼っていないというシンプルさ。そのためか、昭和33(1958)年に大々的に増改築がなされ、4階から6階建て(!)へ変更され、外壁にも1階部分は石、上階にはベージュ色のタイルが貼られ、外観はかえって戦前洋風建築の雰囲気に近くなった観があります。
ただし、その改装からも40年以上を経過した今、タイル剥落の危険防止のためのネットが掛かり、和光本館とは対照的なコンディションを呈しています。(2002年6月記、写真は2002年2月)