新田ビル (日本近代建築総覧 No.15496)

中央区銀座8-2-1 /1930年竣工 /設計: 木子七郎 /RC造

ニッタベルトのオフィスとして使用されているビル。JRのガード下商店街「銀座コリドー街」の隣に位置しています。寿司の「美登利」に並んでいて、このビルを目にした方も多いはず。

角地をうまく利用したデザインで、その部分に装飾的要素を強めに持ってきています。昔の写真を見ると、角のところにもう一段高く、半円アーチ窓のついた塔屋がそびえていましたが、撤去されてしまったようです。

建築の本によると、こういうスタイルを中世ロマネスク様式と呼ぶそうです。具体的には、半円アーチの多用、平らな壁面に小さめの窓、軒に施された*ロンバルディア帯などがその特徴です。

大きなアールを描く半円アーチが連続する一階の窓の内側は、オフィスだとは信じ難いほど優雅な光が差し込む空間です。こんな素敵なビルで一度勤めてみたいものです。(2002年2月記)

*ロンバルディア帯: 半円アーチを連ねた軒周りの装飾。北イタリア・ロンバルディア地方の石工による意匠が起源とも言われる。





右上: 通用口。自然石の風合いがいい

左下: スクラッチタイルのアーチに西日が差す。複雑な色合いの光と影

右下: コーナーの部分を見上げる。こちらも明暗のコントラストが美しい

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