銀緑館(日本近代建築総覧 No.15481)

中央区銀座6-11-10 /1924年頃竣工 /設計: 松岡(自家設計) /RC造

銀緑館。どんな思いが込められているのかは知る由もありませんが、なんとも雅びな名前です。大震災の翌年、1924年の竣工。銀座でも現存最古のビルのひとつでしょう。

その実体は雑居ビルなのですが、ファサードの装飾はあえて抑えめにしてある種の余裕を感じさせるあたりが、さすが銀座というか、大人の風格を漂わせているようにも見えます。

ファサードのデザインの細部を見ると、石張りの1階部分には非対称の開口部。そこから3階分をすっと上へのばし、最上階の手前で一旦蛇腹を回し、最上階には半円アーチ型テラコッタ(焼きもの)装飾を頂いた窓が3つ。てっぺんには中世ロマネスク風な*ロンバルディア帯があしらわれます。今はくすんで汚れていますが、外壁をクリーム色っぽいタイルで覆い、優美さを醸しています。

ここに入っている店で比較的有名なのが、地下のバー『TARU』です。1953年開店なのでインテリアの造作は戦後のようですが、開店以来変えていないとのこと。なかなかにかっこいい店です。(2002年2月記)

*ロンバルディア帯: 半円アーチを連ねた軒周りの装飾。北イタリア・ロンバルディア地方の石工による意匠が起源とも言われる。


入ってすぐ、地下への階段の親柱(写真提供・わちさん)



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