歌舞伎座 (日本近代建築総覧 No.15462)

中央区銀座4-12-15 /1924年竣工 /設計: 岡田信一郎 /RC造3階

和光の時計台のある銀座4丁目交差点から晴海通りを東へ向かうと、やがて「三原橋」交差点で昭和通りと交わります。三原橋の名はかつて流れていた三十間堀川の橋に由来します。三原橋交差点東北角には新しい出光ビルが建ち、その隣に建つのがこの歌舞伎座です。鉄筋コンクリートでありながら桃山様式による和風建築。このたたずまいに、思わずカメラを向けている外国人の姿をよく見かけます。

歌舞伎座事体は明治22(1889)年からあるとのことですが、この建物の竣工は関東大震災の翌年、大正13(1924)年。丸の内のお堀端に建っている明治生命館や大阪・中之島の中央公会堂で有名な岡田信一郎が手掛けました。戦災で大きく損傷を受けましたが、教え子でもあった建築家吉田五十八(よしだいそや)の手によって見事に復旧。ただしこの時の改修によって若干姿が変わったと言われます。

ところでこの建物、見るぶんには立派で良いのですが外観全景写真が撮りにくいのです。往来の激しい晴海通りを挟んで反対側から撮るのが良いのですが、素人の自分にはなかなか難しいので、ここでは敢えて夜のライトアップ時の写真にしました。

歌舞伎座は松竹によって運営されています。晴海通りをもうちょっと東へ行った万年橋(これも旧築地川の橋です)に建っていたその本社ビル・松竹会館は現在超高層ビルに建替え中。旧本社ビルの中には映画館『松竹セントラル』やボーリング場が入っていました。戦後の建築ながらなかなか味わい深い外観で、ランドマークとして貴重だっただけに、写真を撮っておかなかったのが悔まれます。(2002年6月記)




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